電気の容量を増やす(1)
00/02/12
電気の容量を増やす工事。
IHコンロ・エコキュートを設置する場合です。
古い家では現在の電気の引込容量が足りない場合が多いです。
室内の分電盤本体はさわらず、外部に別途ブレーカーをつける事で安く引き込み工事ができます。
IHコンロやエコキュートを導入する際、ネックになるのが「契約アンペア(容量)」の不足ですよね。
古い住宅では、もともと30A〜40A程度の設計になっていることが多く、オール電化に近い設備を足すとメインブレーカーがすぐに落ちてしまいます。
「屋外に別途ブレーカーを設置する(屋外分電盤の増設)」という手法は、費用を抑えつつ工事をスムーズに進めるための非常に賢い選択肢です。この手法のメリットや具体的な流れを詳しく解説します。
1. なぜ「屋外ブレーカー」で安くなるのか?
通常、家全体の電気容量を増やすには、室内の分電盤を丸ごと交換する必要があります。
しかし、これには以下のデメリットがあります。
- 分電盤本体の代金が高い(多回路用は高価)。
- 壁の中の配線を引き直す手間が大きく、大掛かりな内装工事になりかねない。
屋外工事(バイパス方式)の仕組み
既存の室内分電盤はそのまま「電灯やコンセント用」として使い、そして外壁などに「IH・エコキュート専用の小型ボックス(ブレーカー)」を設置します。
- 電柱からの引き込み線を太いものに交換。
- 外壁に設置した新しい「屋外分電盤」へ接続。
- そこから「既存の室内分電盤」と「新規のIH・エコキュート」へ枝分かれさせる。
2. 工事内容のポイント
この方法を検討する上で、以下の3つのステップが重要になります。
① 幹線(引き込み線)の張り替え
容量を増やす(例:60A以上や10kVAなど)場合、電柱からメーター、メーターから分電盤までの電線(幹線)を太くする必要があります。古い家ではここが細いため、火災防止のためにも必須の工程です。
② 単相3線式への切り替え
もし現在「単相2線式(100Vのみ)」であれば、200V機器であるIHやエコキュートは使えません。このタイミングで単相3線式(100Vと200Vの両方が使える方式)への切り替え工事を同時に行います。
③ 屋外ボックスの選定
屋外に設置するため、雨風に強い「プラスチック製または金属製の防雨ボックス」を使用します。
そして見た目を気にする場合は、外壁の色に近いものを選ぶと目立ちません。
3. この工法のメリット・デメリット
| 項目 | メリット | デメリット |
| コスト | 分電盤丸ごと交換に比べ、数万円単位で安くなることが多い。 | 結局「幹線」の引き直しは必要なため、完全に無料ではない。 |
| 施工性 | 室内での作業時間が短く、壁を壊すリスクが低い。 | 外壁にボックスが付くため、外観に少し影響が出る。 |
| 拡張性 | 将来的に電気自動車(EV)充電器を増設する際も、外から分岐しやすい。 | 既存の分電盤が極端に古い場合、安全性から交換を推奨されることがある。 |
4. 注意点:電力会社への申請
この工事は「電気工事士」の資格が必要です。また、容量が変わるため電力会社への「増設申請」が必要になります。
- 申請費用:
工事店が代行するのが一般的ですが、手数料が発生します。 - 基本料金の変化:
契約アンペアが上がれば、月々の基本料金も上がります。IHとエコキュートを同時に使うなら、60A(6kVA)以上、余裕を持つなら10kVA程度の検討が推奨されます。
下記イラストの「現状と工事後」参照
現状はメーターから「赤線」が室内へ1本向かっています。
メーター部で1本「①オレンジ線 又は ②ピンク線」分岐し、外部にブレーカーを付けます。
そこから、キッチンなら外部から室内へ配線、そしてエコキュートなら本体の電源まで配線をします。

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